所有者は、
まちづくり団体の皆さんの意欲と募金活動に対することを伝えたところ、一年に限って延長することを了承されておりますとの答弁でありました。その一年間の期限が残すところ約四カ月という状況の中、現在の
まちづくり市民団体の活動成果、具体的には募金活動でありますが、その状況と今後の見通しはどうなっているのかお伺いいたします。
次に、土木行政について二点お尋ねをいたします。
初めは、豪雨時における日南市管内の要援護者施設への砂防整備計画についてであります。
このことについては、三月議会で、
土砂災害危険箇所にある災害時要援護者施設に係る取り組みはどうなっているのか、現状と今後の方針についてお尋ねしております。
ことしの十月から十一月にかけて、鹿児島県奄美地方における大雨による被害状況を見ますと、一時間に百二十ミリ以上の猛烈な雨が降り、奄美市名瀬では降水量が八百ミリを超え、人的・住家被害の状況は、奄美市のグループホーム「わだつみ苑」において、入所者が二名死亡されています。
その他の被害状況は、土石流等が十八カ所、地すべり四カ所、がけ崩れ二十七カ所、道路交通どめ箇所、国道十一カ所、県道二十三カ所、文教施設等二十八カ所、
社会福祉施設が八カ所といった大きな被害が出ました。特に被災した
社会福祉施設は、移送が必要な施設入所者は他の施設が受け入れたということであります。
そこで、日南市管内の要援護者施設への砂防整備計画はどうなっているのかお伺いいたします。
二点目は、県道の日南高岡線、風田星倉線と
益安平山線交差点の整備計画についてであります。
東郷小・中学生の通学路あるいは地域の方々の安全を確保するため、歩道の拡幅を提言し、現在の総延長七百五十メートル、これは東郷小学校から北郷に向けての区間が車道の両側に歩道が完成し、児童・生徒、地区の皆さんの安全が確保できるようになりました。
その後、東郷小学校より
益安平山線交差点までの整備について幾度もお願いをしておりますが、その後どのようになっているのかお尋ねいたします。
次に、教育政策について二点お伺いいたします。
二〇〇八年三月に告示された小・中学校の新
学習指導要領は、現行の
学習指導要領の生きる力をはぐくむという基本理念は変えずに、基礎的・基本的な知識、技能の確実な定着とそれらを活用する力、思考力、判断力、表現等の育成を図るものとされています。
確かな学力を確立するために必要な授業時間の確保をうたい、国語、社会、算数・数学、理科、英語・外国語、体育、保健体育の授業時間数を小学校三百五十時間程度、中学校四百時間程度増加し、総合的な学習の時間を縮減することになっています。そのほか、教育基本法の改正に対応して、我が国と郷土を愛することが指導目標として盛り込まれ、君が代が歌えるよう指導することとされました。
二〇〇九年三月に告示された高校の新
学習指導要領でも、前回の
学習指導要領で削減された内容を復活させるなど、脱
ゆとり教育路線を推し進めるものとなっております。
新
学習指導要領は、幼稚園が二〇〇九年度、小学校は二〇一一年度、中学校が二〇一二年度、高校が二〇一三年度から全面実施され、二〇〇九年度から理数教科を中心に前倒しして実施されることになっております。
このような中で、中学校の武道とともに、小学校での英語が新たに必修化されたことは周知のとおりであります。
そこで、一点目は、公立小学校の五・六年生に対する英語必修化についてお尋ねをいたします。
世界経済のグローバル化と
インターネット技術の進展によって、英語が世界の共通語となっております。中国や韓国が英語教育の早期化に乗り出す中、日本でも小学校の英語学習が必修化され、二〇一一年度から実施される新
学習指導要領では、公立小学校五・六年生に対して、外国語活動、実質的には英語を週に一コマ四十五分行うことが義務づけられております。
文法や訳読を中心とした従来の教育では国際舞台で活躍できる人材が育たないという反省から、会話を重視し、現実に役立つ英語を学ぶ第一歩とするというものであります。ただし、細かい文法は教えず、他の科目のように成績評価はせず、日常のあいさつや買い物などの場面を想定し、聞く、話すという
コミュニケーション能力を高めていくことが主眼に置かれています。
二〇〇二年度に公立の小中学校ではゆとり教育の目玉とされた総合的な学習の時間に英語活動に取り組んだ経験があり、文部科学省の調査では、既に公立小学校の九割以上が五・六年生を対象に何らかの形で英語の授業を行っているとの報告があります。
中央教育審議会の
外国語専門部会が教育の機会均等の見地から高学年での必修化を提言した結果、今回の導入となりました。この英語教育のあり方をめぐって、特に小学校から英語を学ぶことについては、さまざまな分野の識者から賛否両論ある中で、一体どのような方向で取り組むのかお伺いいたします。
次に、
小学校教科書検定についてお尋ねをいたします。
日本では小学校から高校までの各教科の授業時間が文部科学省によって定められており、定められた授業時間内に学校で学ぶべき教科の内容が指導要領によって何を教えて何を教えないかまで細かく定められております。その指導要領に従って教科書が作成され、その過程で指導要領に決められた範囲を越えた記述は文部科学省による教科書検定によって削除され、検定を通過した教科書だけが学校で使われることになります。
指導要領とは、小学校一年生から高校三年生までが何を学ぶかを決める規則であり、我が国の教育のレベルを定めるものであります。文部科学省が掲げてきたゆとり教育を子供たちを磨くこともせず、刺激も少ないため知的興奮も味わえない真空のような状態に彼らを入れひたすら守ってきた。一日で読んでしまえるような教科書を一年かけて学ばせるような、どろんと濁った非知的世界に子供たちを置き去りにしたことがゆとり教育であるとの指摘があります。
このような中、来春から小学校で使われる教科書のページ数が九年前のゆとり教科書より約四三%ふえ、授業時数の増加は一〇%程度で教員からはとてもこなせないという声があり、文部科学省は教科書の内容すべてを教える必要はないと言っているが、学校現場に混乱が広がるのは必至であるとの報道がありました。
完全実施なら土曜日の授業を復活させないと間に合わないとの声があり、実際東京では
公立小・中学校で月二回を上限に土曜授業の実施を認め、他の自治体でも自主参加型の土曜補習をしている学校は少なくないそうであります。日南市教育委員会はどのような対策をとられるのかお伺いいたします。
以上で壇上からの質問を終わります。(降壇)
谷口義幸市長(登壇)
長友昭三郎議員にお答えいたします。
初めに、旧飯田医院についての御質問です。
旧飯田医院に関する市内の
まちづくり団体や市民の皆様の活動につきましては、十一月十二日の在京日南会において、五百祀
神社屋根修理工事とともに、
ふるさと納税制度による寄附を呼びかけていただきました。
本県では、口蹄疫問題とその後の経済復興が叫ばれる中、
歴史的建造物保存のための募金活動は困難であったと思われますが、現時点では目立った動きは見られません。今後の市の取り組みにつきましては、現在のところ見通しが立っていない状況であります。
次に、要援護者施設への砂防等の整備計画についての御質問です。
本市には二十三カ所の
土砂災害危険箇所内に二十一の要援護者施設があり、そのうち二十四時間介護のため入所されている要援護者施設は八施設あります。こうした状況を踏まえ、去る九月三日に実施いたしました
危険箇所パトロールの際に、施設の場所や避難経路などの現状確認を行ったところであります。
その対策につきましては、県において、要援護者施設八カ所を対象とした詳細な調査の結果、事業採択要件を満たす日南地域の東弁分地区の急傾斜地、北郷地域の西の谷川の
土石流危険渓流について、来年度からの事業着手に向けて予算要望中と伺っております。
次に、
県道日南高岡線の整備についての御質問です。
県道日南高岡線の歩道整備につきましては、本年度より事業着手され、
県道風田星倉線交差点から平山方面に向け約七百メートルの区間について、これまでに地権者の御協力により実施設計が完了し、去る十月七日に沿線地権者等に整備内容について説明会が開催されたところです。
今後は用地測量と補償物件調査が予定されており、平成二十三年度から随時用地買収及び補償が行われ、その完了後に工事着手の予定と伺っております。
なお、
県道益安平山線交差点付近の歩道整備につきましては、
東九州自動車道清武―日南間の供用開始後の交通量及び車の流れを検証し、その状況に応じて整備を行うとのことであります。(降壇)
安野喜宏教育長 長友昭三郎議員にお答えいたします。
小学校外国語活動の目標は、外国語を通じて言語や文化について体験的に理解を深め、積極的に
コミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現になれ親しませながら、
コミュニケーション能力の素地を養うことにあります。
したがいまして、小学校の外国語活動は、中学校の英語教育の前倒しではなく、あくまで英語や
コミュニケーションに興味を持たせることに主眼があります。
本年、日南市教育講演会を八月に開催いたしましたが、講演いただいた文部科学省の外国語活動を専門とする
直山教科調査官も、外国語活動においては児童が
コミュニケーションを図ることの楽しさを体験できるような取り組みをすることが大切であるということを強調されました。また、英語になれ親しむことが日本語や日本文化を大切にすることにつながるとも話されました。本市では、積極的に
コミュニケーションを図ろうとする態度を育成すること、言葉や文化面の理解を深めることを大切にしながら、
小学校外国語活動に取り組んでいきたいと思っております。
次に、来春から小学校で使われる教科書についての御質問です。
来年度から使用される教科書は、これまでの教科書以上に図や表をふんだんに使い、わかりやすく、かつ、見やすくするための配慮がなされています。また、反復して学べる内容が取り入れられたり、子供たちを引きつけて考えさせるための工夫がなされたりするなど、これらのこともページ数を増加した要因の一つとして挙げられます。
教師は、このような教科書をうまく活用するために、内容を十分にそしゃくして、児童・生徒にわかりやすく教えることが大切です。そのためには、市教育委員会といたしましても研修のさらなる充実を図ることが必要であると考えております。
また、同時に、授業時間数の確保も重要になってまいりますので、学校訪問等の中で、各学校における教育課程の編成について、授業時間数の確保や各教科の適切な実施と指導・助言を行ってまいりました。授業時間数を確保するための各学校の例を挙げますと、校時程の工夫改善や朝自習等十五分程度の時間を集めた
モジュール学習の導入、予備時数の活用による習熟の時間の確保等が挙げられます。
このように教師の研修の充実と授業時間数の確保から、本市におきましては新
学習指導要領へスムーズに移行できるものと考えておりますので、今後も各学校に対しさらなる支援体制の充実を図ってまいります。
十七番(
長友昭三郎議員) 順次再質問をしてまいります。
まず、旧飯田医院の存続問題についてでありますが、取り壊しを希望されていた所有者との間でさらに一年間の契約延長は、当然購入することが前提で交渉された結果の延長であったと思います。
私が三月議会で質問した時点では、既に
まちづくり団体の人たちは募金活動をしているものと思っておりました。そのような動きがないから、私は市長に、市長が先頭に立って募金活動をやらなければ、これは何千万円という買い物ですから、市民団体の方たちだけの募金活動では到底無理ではないかという危惧を持っておりました。
先ほど市長の答弁では、十一月十二日ですか、「在京日南の会において五百祀
神社屋根修復工事と
ふるさと納税制度による寄附を呼びかけていただきました」。「呼びかけていただきました」と言われました。また、口蹄疫問題とその後の経済復興云々のために募金活動が困難であった、そして、今後の取り組みについては全く見通しが立っていないということを市長は今答弁されました。私は口蹄疫とこの募金活動は何の関係もないと思うんですが。
ふるさと納税制度について呼びかけをしていただいたと言われましたが、だれが呼びかけをされたんですか。
影山一雄議長 暫時休憩します。
=休憩 午前十時二十二分=
=開議 午前十時二十二分=
影山一雄議長 再開します。
柳沼平八郎教育次長 今、東京の呼びかけはだれがというお話でございました。
飫肥地区の自治会の方、それと五百祀神社の関係者の方に行っていただいております。
十七番(
長友昭三郎議員) 十一月十二日、在京日南の会には岡本生涯学習課長も一緒に行っています。そして、伊東自治会長、坂田副議長もたしか行っていると思うんですが、それで
ふるさと納税をお願いされたんですか。それでどんな結果だったんですか。
柳沼平八郎教育次長 結果ということでございますが、まだ結果としては成果というのは上がっておりませんが、一件だけ寄附をいただいております。
十七番(
長友昭三郎議員) この
ふるさと納税制度、資料を見てみますと、平成二十二年三月三十一日現在、二十七件の申し出があります。七百三十四万円が
ふるさと納税で日南市に入ってきております。これは利用する目的が決まっています。五つあると思うんですが、その中の一つ、
中心市街地活性化と歴史的景観を守る取り組みについて、申出者がこれに限定されればそれに使ってもいいということでしょう。
ふるさと納税を呼びかけられたということは、この七百何万円はどのあれかわかりません。これを全部入れられても、これは八年ぐらいかかります。
私が言いたいのは、募金活動をすると言われたんですから、募金活動が幾らかでも集まっておって、それと同時並行でこういう
ふるさと納税にお願いをされるのであれば、私は何も言いません。全然募金活動をされていないでしょう。どうですか。
影山一雄議長 暫時休憩します。
=休憩 午前十時二十五分=
=開議 午前十時二十五分=
影山一雄議長 再開します。
柳沼平八郎教育次長 募金活動がされていないというようなお話ですけれども、組織としてはできております。ただ、市長の答弁にありましたように、タイミングとしまして、口蹄疫が発生しまして活動を自粛された経過がございます。それで先ほどの答弁になったわけですが、現在その組織も表立った動きは確かに議員のところにも届いていないような状況ですけれども、組織としては動いていらっしゃって、少しずつですけれども募金はございますので、再度その動きを活性化していただきたいという思いであります。
十七番(
長友昭三郎議員) 話は前後しますが、十一月四、五、六日、東京から所有者が、奥さんと息子さんと帰ってみえていると思うんです。そのときに岡本課長が会われていますね。時間はわかりませんが、あと四カ月で賃貸借契約が切れるわけですから、延長や募金活動の内容など具体的な話がされたのか、それと、この
ふるさと納税制度について話があったのかお答えください。
柳沼平八郎教育次長 お答えいたします。
日南市に帰られたときのお話でございますが、以前お話を伺っていましたことも含めて話をし、確認をしたところでございますが、議員もおっしゃったように、売るつもりだというのが基本にございます。もし売れなければ、やはり取り壊しをしたいというようなお考えであるということです。それは、将来的に売れるということも含めても、せっかく賃貸借契約もしましたので、まだもうしばらく考えてもいいということでございましたので、こちらとしても再度その募金活動の活発化、活性化ということをお願いしている状況です。
十七番(
長友昭三郎議員) 三月に切れます。所有者とまた延ばすということですか。所有者は三月三十一日までと期限を切っているわけでしょう。募金活動は幾ら集まっているかわかりませんが、それでどうなるんですか。
柳沼平八郎教育次長 来年度のお話をされたところですが、まず予算につきましては今課内で協議をしている状況でもございます。考え方としましては、今年度お願いしましたように、一年間の延長をしたところですので、来年度さらにというのは今現下でも考えてはおりません。それもありますので、組織の方々にその旨を、課としての考え方を今お話ししている状況です。
十七番(
長友昭三郎議員) これには百何十万円の税金を入れているんです。それがはっきりと購入資金ができるというのであればいいです。でも、市長も言われたように、今後の見通しは全く立っていないと言われたでしょう。だから、ここら辺ではっきりとすべきじゃないですか。もうやめるのか。その点どうですか。
柳沼平八郎教育次長 おっしゃるとおりですが、まだその結論には至っていないところなんですけれども、まずは募金活動をされている組織の方に再度そこの確認を今とっている状況ですので、まずその組織の考え方によっては市としても結論を出す時期が近々来ると考えております。
十七番(
長友昭三郎議員) 市長にお伺いしますが、これはもう無理じゃないですか。はっきりとここで終止符を打つと。また税金を投入されるということはされないと思うんですが、市長の考えを。
谷口義幸市長 今教育次長が申しましたように、旧
飯田医院関係者の方と協議をしていると。それにまた、先だって在京日南の会の皆さんに御寄附の協力を呼びかけたということもありますし、今すぐやめるとかどうとかいうのは、もう少しお時間をいただきたいと思います。
十七番(
長友昭三郎議員) 最後に聞きますけれども、契約は三月三十一日までですね。所有者はそれ以降はどのように言っているんですか。
柳沼平八郎教育次長 お答えいたします。
先だってお帰りになったときにそのお話をしましたが、その段階では所有者も本来壊したくないという思いがございます。
ただ、御存じのように、極端に言いますと朽ちるようなことも考えられる、地震等が来れば壊れる、その際には周りの方に迷惑をかけるということで、一番心配されているのはそこなんですが、今の段階では、三月でその先がないようであれば取り壊しをしたいと申されております。
十七番(
長友昭三郎議員) 契約をしているということは、その契約期間中に、もし台風とかいう災害があった場合に、壊れた場合には市がその責任を持つということでしょう。
所有者は、一年間その熱意によって待ったけれども、もう買っていただくのは無理と思われているんじゃないですか。だから、迷惑がかかるから一日も早く取り壊したいと。そして、更地にしてあと何をされるかわかりません。ですから、三月、市民団体にと言われますけれども、これはちょっと無理でしょう。そういう動きがないんですから。
ただ、これはノスタルジアです。昔のものをいいものを残そう。それはいいんです。赤レンガ館は、あの人たちは自分たちでお金を出し合って市にやられたわけです。この場合違いますね。だから、ここらでぴしっと税金を、無駄とは言いませんけれども、はっきりやめたらどうですか。
柳沼平八郎教育次長 お答えいたします。
議員のお話ももっともだと思いますが、ただ、飫肥地区といいますのは、御存じのようにたくさんの歴史的な建物がございます。そして、それを今まさに守っている重要伝統物の保存地区でございますので、その中にあるあれだけの洋館といいますのは非常に歴史的な価値というのは持っているのは事実であります。それを何とかして守りたいという思いも当然あるわけですから、それが今決断の時期が近づいているという状況です。現在教育委員会としてそれをなくすという方向にはまだ至っておりません。
十七番(
長友昭三郎議員) わかりますけれども、でも、無理なことは無理じゃないですか。私はそこを言っているんです。お金のことです。
次は、砂防施設のことですが、市長は名前は言われませんでしたけれども、東郷地区、北郷地区、東郷はあそこ、北郷はあそこと私は大体思いますが、来年度から事業着手に向けて予算要望中ということでございましたので、一日も早く砂防ができますように、安全な要援護施設となりますように強く要望しておきたいと思います。
次に、
県道日南高岡線の歩道の設置についてでありますが、これは東郷小学校から北郷寄り七百五十メートルはもう既に完成させていただいて、児童・生徒、地区の皆さん方の安全が確保できるようになりました。
ファミリーマート東郷店から平山に向けて、落丸建設の交差点までの要望を出しておったんですが、その手前、市営住宅までが整備計画に今度なっていると。地元の説明会もあったようでございますので、一日も早い整備ができますように強く要望をしたいと思います。
次に、英語必修化について何点か再質問します。
初等教育段階で英語あるいは外国語がカリキュラムの中に取り入れられましたのは一八七二年、明治五年でありました。そして、その後いろいろと変遷がありまして、昭和二十二年四月の新学制により、小・中学校が発足し、公立小学校から英語が姿を消したといういきさつがございます。
今までの日本の英語教育は、失敗から学ぼうという傾向が強くて、文学の英語は役に立たないから時事英語をやろう。文法や訳読ではだめだから今度は
コミュニケーションが大事だという試行錯誤ばかりでございます。これもまた日本の風土や言語文化を理解しない英米の学者が開発した学習法や評価法であったと思います。
壇上から言いましたように、グローバル化の進行により国際語としての英語の重要性が高まり、英語を公用化すべきであるという声まで出ております。
そこで、文部科学省が意識調査をしておりますが、小学校の英語教育に関する意識調査でありますが、小学校の英語を必修化すべきかという点について、保護者の七〇%が肯定的、ベネッセの調査でも七六・四%の保護者が導入には賛成をしております。しかし、その効果に対する現実的な期待となりますと、大いに期待すると答えた保護者は一六・一%、全く期待しない、またはそれほど期待しないが三九・六%であることから、我が子への早期英語教育を求める親が非常に多い一方で、その効果に対する現実的な期待は余りしていないということがわかると思います。
また、小学校教員と校長を対象に公立小学校の英語活動に関する現状調査というのを日本英語検定協会が行っておりますが、貴校において必要としている研修は何かという問いに対しまして、五六・九%の教員が自分自身の英語力向上に関することと答え、過半数の教員が自分の英語力に不安があるといったような回答であります。そして、もう一つの設問でありますが、貴校では英語担当教員を置いているかという問いに対して、置いていると答えた校長は三五・二%でありました。
新しい必修科目に対して、教員が自分の担当能力に不安を感じるのは当然のことであります。小学校の教員の中にまさか自分が英語を教えるなどと想像もしていなかったということであります。日本の小学校の教員は約四十万人といわれておりますが、その中で英語の免許、免状を持っている先生は三%と言われております。
韓国でも小学校から英語教育に取り組んでいますが、日本の場合は
コミュニケーション、会話とかやっておりますが、韓国では一年生から文字を書かせたりしています。その辺が違うところであると思いますが、そこで、教育長、先生が一コマ四十五分教えるわけですが、先生の指導方法について何かありましたらお願いします。
安野喜宏教育長 お答えいたします。
長友議員も御案内のように、日本の英語教育というのは小学校からの導入は遅きに失しているというような感じで、御存じのようにタイが一九九六年に小学校一年から実施している。それからまた、韓国では一九九七年、中国では二〇〇一年ということで、日本を取り巻くアジア地域でも早くから取り組んでいるんです。
日本も今取り残されているような感じがいたすわけですけれども、今おっしゃるように、来年度から全国的に小学校五・六年生の外国語活動、英語が必修化なりますので、これは必ずやらないといけないというようなことになります。
そこで、日南市内の小学校の先生方に恐らく不安とか心配というようなものもあるだろうと考えましたので、来年度からの必修化に伴いまして、どう英語の授業を展開していくかということで、先ほども答弁しましたように、小学校の先生方の不安、戸惑いを少しでも払拭していこうと八月三十日に、この方は英語活動の専門家でございますが、文部科学省の教科調査官をお呼びして講演会を実施いたしました。
その中で言われたことは、文法などの高度な知識を身につけさせることではないと強調されました。議員も仰せのように、これは数値化して評価するものでもないと。小学校の英語活動には教科書も本当をいうとないんです。多くの英単語を覚えさせたりとか、文法を教えたりするのではないと。要は子供たちを英語になれ親しませ、言葉を交わす楽しさを味わわせてくださいと先生方に特に言われたことはこういうことでした。
先生方が専門的なあれを持っていない、また、先ほどもおっしゃったように免許も持っていない先生方も多い中で、英語のお手本になるのではなく、英語を使おうとする努力する姿を子供たちに示してくださいと。発音が苦手であれば、ALTという英語教育の補助として来ていただいている方、また、デジタル教材というのがありますので、そういうものに任せればよいというようなことを力を込めて言われました。
どういうように具体的に英語活動をするかということで
直山教科調査官が参加の先生方と一緒に英語の歌を歌ったり、カードでゲームやクイズをしたり、果物や動物のイラストを使ったりして、集中して飽きないような具体的なモデル授業もしていただきました。
来られた先生方のアンケートを見ましたけれども、先生方からは、肩に入っていた力が抜けた、自信が持てるようになった、どう取り組めばいいかというイメージが持てたなどの声が聞かれましたので、私としては、ある程度先生方もそういった不安とか心配は払拭されたのではないかと思っているところでございます。
今後いろいろと課題等が出てくるかもしれません。それにつきましては、また市教育委員会としても支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
十七番(
長友昭三郎議員) どこの国でも教員養成が大きな問題と言われております。そして、文部科学省が教員免許を二種類に分けると言われています。普通、一般、専門。一般は大学院修了の修士号を取得した者。これはフィンランドの制度を一部取り入れていると思うんですが、フィンランドの先生は、小学校、中学校、高校に限らず、ほとんどの先生が大学院修了の修士号を持っています。そうでないと先生になれないというような、フィンランドは非常に質が高い。質が高く尊敬されている割には給料が安いということなんですが。
最後に、教科書検定ですが、小学校で使われる教科書のページ数が約四三%ふえるということです。前に三割削減されましたから、十何%ですね。そして、授業時間数は一〇%しかふえませんので、これは、先ほども壇上から言いましたように、先生がとてもこなせないということなんですが、文部科学省は教科書の中で教えるところは学校に任せますよということなんですが、もしそうであれば、教科書は教育委員会が採択するわけですから、小学校によって教える内容が違ってくると。この学校はこれを教えない、この学校は教えるということにならないようにされると思うんですが、教育長、その点最後に聞かせてください。
安野喜宏教育長 お答えいたします。
長友議員も御存じのように、来年度から小学校の教科書が本当に分厚くなりました。これは、ゆとり教育への批判を背に、二年前に
学習指導要領が改められたということでございます。
それにつきまして、なぜ分厚くなったかということを今から申し上げます。まず、一人一人の児童・生徒の理解に応じ、きめ細やかな指導ができるよう、補充的な学習や発展的な学習に関する内容が網羅されてきたということです。次は、基礎的、基本的な知識・技能が着実に習得されるよう、既に学習した内容の系統的な反復学習や練習問題などによる繰り返し学習に関する記述が充実されてきた。知識・技能を活用する学習活動が取り入れられるよう、観察、実験やレポートの作成に関する記述がふえてきました。それから、児童・生徒の学ぶ意欲を高め、探求する姿をはぐくむよう、他教科と関連する内容も取り入れ、学習内容が実生活、実社会に関連づけられるような記述や話題、題材が網羅されてきているということです。
次に、ここも教科書の中に新しく入ってきたことですけれども、児童・生徒が家庭でも主体的に自学自習できるよう、丁寧な記述、練習問題、文章量の充実、児童・生徒が学びやすいよう学習内容を踏まえた教科書になってきておりますので、先生方にとっては、今御指摘のように、どこまで教えたらいいのかと共通に教えることはきちんとしたものがありますので、それはきちんと押えて、今申し上げたようなところで、この子供には発展的にさせようとか、この子供はもう一度基礎・基本に返らせたいというときには十分使えますので、今後、教科書を教えるのではなく、教科書で教えるという先生方の指導力に期待したいと思っているところです。
十七番(
長友昭三郎議員) 今教育長から日南市の教育に関して言われました学力を伸ばしていただきますように頑張っていただきたいと思います。
終わります。
影山一雄議長 以上で、
長友昭三郎議員の質問を終結します。
暫時休憩します。
=休憩 午前十時五十二分=
=開議 午前十時五十二分=
影山一雄議長 再開します。
○中島欽也議員個人質問
影山一雄議長 次は、四十二番。中島欽也議員の登壇を許します。
四十二番(中島欽也議員)(登壇) 四十二番、市民自由クラブの中島でございます。よろしくお願いをしたいと思います。
三つ挙げているのには直接関係がないかもしれませんが、質問に入る前に今議会においていろいろと論議がなされておりますもろもろについて、二、三申し上げたいと思います。
三市町が合併しまして一年半ちょっと過ぎましたが、結局は何を求めて合併したかということは、今後五年、十年たってみないとわかりませんが。先ほどの議員の発言からしまして、余りよろしくないというような評価が出ていると承りました。
今回また我々に課せられましたのは議員定数の問題であります。合併時において二十八名でいいのではないかという話がございまして、いやいや、それでは旧北郷、南郷町からの議員数が少ないから三十名にしてくれということで三十名にいたしました。
それから約三年、四年たつうちに、やはり議員の定数は下げるべきではないかという話が出てまいりまして、自治会連合会のほうから、二十二名というちょっと考えられないような数字が出てまいりました。
議会としましても、ことしの六月に議長の諮問機関であります議会運営委員会のほうで再度三十名ということで決めさせていただきました。ただしこれは本会議にはかからなかったんですが、そういう形で今日まで進んでまいりました。
ところが、自治会連合会から、いやいや、これは、日向市とすると、人口も少ないし、二十二名ということで日向市は決めたんだから二十二名でいいじゃないかと単純な発想だったのか、それとも、今日まで議会に傍聴には全然お見えにならず、ただ単に数字だけで、財政の面においておっしゃったのかわかりませんが、その二十二名というのが非常に現在でも生きております。ましてや、その削減につきましては、各自がそれぞれ二十八名とか、二十六名とか、二十四名とかいう話がございましたんですが、いずれにしても、来年の四月に選挙があるということで、その削減に賛成しなければ、我々とすればその人には投票しないという、最近はまれに見るそういうような風評が出てまいりました。
議員の皆さん方も、どっちかといいますと、感情的にならずに、そういったことを十二分に踏まえて、考え考えてやっておるんですが、私は、当初に決めました三十名でいくべきではないかと。
鹿児島県の阿久根市、それから名古屋市の一件ですね。結局は議会制民主主義というのがありまして、それには当局と議会が相まって、いろいろな市民、県民のためのことをやってきておるわけですから、その数字というのはいろいろな問題を含んでおりまして、これが適正だということはないんですが、二十二というのはちょっと逸脱した考え方ではないかと。
先だって、九月議会の折に九月十四日でしたか、まちづくり協議会と自治会連合会から出まして、ここで協議をしました。傍聴席は満員でした。翌日から一般質問が始まったんです。全然お見えにならない。次の十六日にたしか理事会などがあって、午前中に顔を出されて議会というものを全然意識せずに、我々は無視されたような格好で今日に至っているわけです。
結論から言いますと、今回は三十にしてそして次なるときに新しい議員の皆さんで今日まで来た経緯を踏まえて定数を決めてやるべきではないかと思います。あと三カ月しかございませんが、やはりしゃんしゃんで終わるような形をお願いをしたいんです。そうでないと、これは感情論になってしまうんです。感情論になるとなかなか解けない。
ですから、以前に返るならば、自治会、まちづくり協議会にしましても、まちがどのようにしたら発展するか、和気あいあいで隣近所と住みやすいまちにするかということを考えながら、問題点を議会に持ってきて、議会の皆さんと一緒になって当局に当たるというのが私はすばらしい形ではなかったかと。何でここら辺でそのような形になったのか。議会人としてそこら辺の地域のフォローができなかったのかということを常々反省をいたしております。
私はいずれにしても今議会で終わりになりますが、過去に定数を削減した経緯がございます。私が立候補する前は三十六名でした。次の次のときに三十名になって、私が立候補したときには三十名ですね。それからずっと削減していって、二十二名というのが合併時においての議員数でございます。それはすべて当時の議会の皆さん方が、周りを見ながら、人口減についてどういう形でとらえたらいいのかということで、二名ずつ削減して二十二名という自主的な考え方で定数を削減してきたわけです。ほかからこういったぐあいに陳情といったような形で出てきたことは今までないんです。
できるならば、三十名と決めたんですから、三十名でお願いして、新しい新人を三、四名導入をさせてほしいと。もし二十二名だったら、無理でしょう。組織のある方については、それぞれ当選されると思うんですが、できるならば三十名でお願いして、次のときにやるべきではないかと思うんです。
それからオラレですが、オラレについては九月議会でいろいろ申し上げました。私たちは、今回の教育、つまり児童・生徒に与える影響というのは、きのう聞いておりますと、口蹄疫や鳥インフルエンザではないんですが、風評が全市的に広がってしまって、先ほどの話ではごいませんが、オラレに反対しなければ投票しないよと。だめだよという話が出てまいっております。それは事実です。
議員定数問題とオラレの問題が次の四月の選挙には非常に差し障りが出てきているようです。議員の皆さん方は、合併して三年目を迎えるわけですから、それぞれ自分のやりたいこと、先ほど申し上げたような関係団体と仲よく手を握って今後の日南市をどうやっていくかということを考えるべきではないか。きのう聞いておりますと、ほお、なるほどなと。
しかし、一方、今朝オラレを陳情された方に会ったんですが、「何でそうなるのか。油津は本当に人がいなくなる」と。だから、何とかして我々のほうもその関係団体に当たってみようかという話をされていました。
油津の銀天街の裏通りには、過去パチンコ店が二、三軒あったんです。そこは通学路になっているわけです。パチンコ店が市内に七、八軒ありますが、何ら児童・生徒の云々があったためしはないです。子供たちは大人よりも知恵があります。小さいときからそういう環境に育っていく子供たちを、私はやるべきじゃないと。それ以上に、地域が疲弊したら何にもまちとしてならない。
その後については皆さんがお考えになるでしょうが、私たちは、できるならば
中心市街地活性化計画において、ああいったものを持ってきて、そして、いいか悪いかを一遍試して、そういったことを進めるべきではなかったかと六月議会に申し上げました。
平成十年から今日まで、約七、八千万円の金を投じたけれども、何らまちとしての形態がなされなかったということを踏まえるならば、また違ったものをあそこに持ってきて、そして皆さんが考えて、どのようにしたらまちが発展するのか。自分の主張は主張でいいんです。きのうの教育関係の主張はそれでいいんです。しかし、もう少し考えるならば、まちの発展はどうするのか。十年後には五万八千人になろうと思って今回の十カ年計画ができたんですが、なかなか絵にかいたもち、絵にかけないんですよ。できるならば、もう少し全体的なものの事柄を上げてきて、そして、どうしたらいいのかということを。それだけじゃないです。どうしたらまちが発展するのか。
今回の場合には、先ほど申し上げたように、口蹄疫や鳥インフルエンザみたいに広がった。議員定数とオラレの問題が、来年の四月の選挙に差し障らないように、立候補される方は自信を持って立候補されるようにお願いしたいと思います。笑い事じゃありません。あなたたちは日南市をちゃんとしないといけないんです。
それでは、本題に入ります。
平成二十三年度の予算編成の重点施策について。
これは、昨日坂元啓一議員がおっしゃって、答弁を聞いておりましたが、四年間という市長も任期がございますが、折り返し点なんです。折り返し点で、合併して三年目までに大体の骨子をつくって、まちづくりも含めて、どういうぐあいに旧市町をやっていくかが一番大事になってくるわけです。
聞くところによると、これは私の感覚かもしれませんが、もう一期してちゃんとした一市二町をやらないと、あなたは責任があるんです。平成二十三年度の予算をどのくらいのものにされるのか。そして、一市二町のバランスのとれたまちを。旧北郷、南郷町の総合支所は職員が三分の一になったり半分になったりしていますが、まちが疲弊していくことが目に見えて市民が思っていらっしゃるわけです。それを倍化するようにお返ししなくてはならない。市長、あと二年、もう一期やるとすると六年、そうすると、大体交付税の優遇措置が終わりになりますね。そうなったときに、もう一つありますのは、一市二町のこの日南市、前回の国勢調査から人口が随分と減っていると思います。それに附随して交付税も減ってきます。明るい見通しではなくて、辛抱していかなくてはならない。
それであるならば今回提案されています一・五%、職員から、三役から、議員から、ボーナスも含めて減額になりましたが、それでは追いつかないんです。できるならば、全市民的に考えるならば、職員、三役の報酬からすべて二割ぐらいはカットしないと苦しいんです。
そういったことをどんと投げかけて、我々はこうしているんだ、市民の皆さん方ひとつ辛抱してくれと、十年後を見てくれと、五万八千人にやりたいんだという気持ちを、長としても正々堂々と自分はこう考えているんだという生の声が欲しいんです。読むのではなくて、答弁書でなくてあなたの心の気持ちをあとおれはもう一期やるんだという気持ちを持ってこういったことをやらないと、毎回同じようなことを言っていて、市長の心積もりがあればお願いしたいと思います。
一番と二番と大体これは似ているんです。二番目は、ちょっと具体的に申し上げます。
合併して一年半過ぎてくると、不都合な面が出てまいりました。そして、いろいろと表面化してきて、議会でもいろいろとありました。合併の合意は三月二十九日で終わりと。約束事ですから。その後は、その運営、財政、組織などもろもろあります。そういうことをやりながら、行政コストを下げてくるというのが合併のそのものです。
合併したときのことなんて、もう約束したことは関係ないんです。ただ、先ほど申し上げた議員定数については、再度ことしの六月に皆さん決めていただいたんですから、それだけは何としても守ってほしい。虫がいいようですが。
合併時においての考え方と今日では随分と変わってきたわけです。今後実施される組織機構改革の中で、現在の総合支所方式について、課・係の設置と職員の配置など、どのような考え方をもとに位置づけていくのか。
総合支所方式は十カ年ということがあるんですが、どこかで決別をしなければならない。北郷地区は山間地域ですので、恐らく二カ所か三カ所支所ができる。南郷地区は一カ所か二カ所か支所ができる、出張所ができるということになります。やはり役場がなくなってくると疲弊するわけです。それに対して、先ほども申し上げましたが、どのような形でまちを残すかということを頭に入れてやらないと、一人、二人減らしても、議員の皆さんは約束事が違うとおっしゃいますが、ここら辺で頭を切りかえて、約束事は約束事だけれども、こんなにしないとまちがやっていけないんですということで、強く表面に出されてお願いしたいと思います。一番目はそういうことです。
二番目、消防の飫肥出張所と油津出張所は、市長と一緒に私も合併協議会の委員をしていましたので、飫肥に行ったときに、「飫肥はどうなるのか」と。「伝建地区で消防署や支所がなくなったらどうするのか」と言って質問を受けたことがあります。消防長も新任で大変でしょうが、その後どういう形になるのか。
聞くところによると、自主的にと言っても、飫肥にしても、油津にしても、周辺は高齢者ばかりです。幾ら消火栓をつくったって、そこで火事があっても、消防栓を活用できないんです。逃げなさいというのが先です。きのうも出ましたが、家の中に火災報知器をつけなさいというのはそこでしょう。鳴ったら逃げるんです。しかし、現在のままでは、筒先を握れということですね。そんなむちゃなことはできません。どのような形で飫肥と油津のことをお考えになっているのかお尋ねします。
それから、入札ですがいろいろとあるみたいです。その役所がたくさんあります。旧北郷町と旧南郷町と旧日南市とで土木関係においては五カ年間の猶予を持ってということなんですが、できるなら段階的にやってほしいと思いますが、果たしていつまでこのような形が続くのか。
それから三番目です。東光グループジェイズ北郷リゾートの今後の課題についてであります。
この前ちょっと聞きましたら、韓国から東光グループのこのホテルに三千人ぐらいお見えになるということなんですが、現在、韓国は口蹄疫の発生で来られるかどうかわかりませんが、いずれにしましても、来られるとき、例えば自衛艦がこの前来た。最初の訪問団については歓待をするのはいいんですが、諸習慣が違うものですから、その辺りを北郷地区に行って、郷に入れば郷に従えというような形で観光客にお願いしておかないと、トラブルを起こす嫌いがあるのではないかと。あそこだけで終わればいいです。二次会に行こうかと言って町なかに行かれたときに、諸習慣が違うと、こちらの関係の皆さん方にもどういう形で受けていいのかも含めてお願いして、壇上からの質問を終わります。(降壇)
影山一雄議長 暫時休憩します。
=休憩 午前十一時十九分=
=開議 午前十一時十九分=
影山一雄議長 再開します。
谷口義幸市長(登壇) 中島議員にお答えいたします。
初めに、平成二十三年度の予算編成についての御質問です。
河野議員、坂元議員にもお答えいたしましたとおり、新年度予算につきましては、国県の状況も注視しつつ、現在編成作業を進めております。
予算編成に当たり、厳しい社会情勢や少子高齢化の進展、長期化する景気の低迷、さらには口蹄疫からの復興対策などを踏まえると、多様化する市民ニーズに対応するための財源の確保は引き続き厳しいものになるものと考えております。
議員お尋ねの平成二十三年度の予算規模につきましては、市政創造計画の着実な実行とあわせ、総合計画にある本市の将来像、緑と黒潮がはぐくむ産業・文化・交流都市実現のため、旧三市町の均衡ある発展を目指した予算を編成したいと考えております。
次に、組織機構についての御質問です。
組織機構につきましては、第一段階として課を細かく分離し新市の基礎をつくるべく細かな体制とした当初の三年間と、四年目以降の最終的に本市の目指す姿をつくり上げる第二段階の組織機構を構築することといたしております。
このため、来年度に部長制や総合支所の体制等も含め、本市を取り巻く環境等を総合的に判断し、抜本的な見直しを行うことといたしております。
次に、飫肥・油津地区における今後の消防施設整備についての御質問です。
消防施設整備につきましては、今年度に消火ホース格納箱を飫肥・油津地区に九十二カ所設置し、自主防災組織の方々と取り扱い訓練を実施いたします。また、消火栓増設につきましては、水道課と配水管の布設計画を協議しながら設置する予定です。
今後、両地区におきましては、定期的に消防署、消防団及び自主防災組織との合同訓練を実施していくことにしております。
次に、入札方法についての御質問です。
合併協議における格付、発注基準について、合併協議会における調整方針は、当初、合併一年以内に新しい内容、体制に統一するとされておりましたが、経済・建設団体からの要望を受けて、当分の間は現行どおりとするとの最終調整が行われました。
その調整方針に基づき、現在は、土木、建築、管、舗装の四つの工事につきましては旧三市町別に電気、造園、その他の工事につきましては市全体で入札を行っております。
いつまで続けられるのかとの御質問ですが、合併協議において当分の間は五年程度とされております。
次に、ジェイズ北郷リゾートについての御質問です。
今回のツアーは、東光グループのゴルフ場の顧客約三千名が日南コースと系列の小林コースを回るゴルフパックツアーであり、また、観光も希望される方には、本市の観光地を初め、県内の観光地を案内されると伺っております。そのため、現在、ジェイズ北郷リゾートと連携して、韓国語版の本市観光パンフレットを作成しているところであります。
今回はゴルフを主としたツアーとなっておりますが、この機会に本市の観光施設を知っていただけるよう、ジェイズ北郷リゾートと連携を図りながら、東光グループに働きかけてまいりたいと考えております。(降壇)
四十二番(中島欽也議員) 来年度の予算については、先ほどもありましたように、目玉がないというようなことでございましたが、壇上で申し上げたとおり、長期にわたっての一つの考え方の中で、財政面につきましても、経常収支比率ということを考えてみますと、一番悪い方向では人件費が相当ウエートを占めていると思うんです。そこら辺をどのような形でやっていかれるか。
財政と、それから全体の予算というのはすぐ決まるわけですが、しかし、一番大もとの人件費をどのような形で削減していくか。機構改革の中で減らしていくか。退職させるわけにいきませんので。財政という問題が一番大きくなるんですが、今後について、財政のあり方、それから組織機構のあり方をもう少し詳しくお願いしたいと思います。
長鶴浅彦総務部長 私のほうからお答えさせていただきたいと思います。
合併してこれから先を見ますときに、今後市の財政構造をきちんと立て直していくためにはどこに着眼点を置くかということについては、まず人件費と公債費が大きく財政構造を悪くしている要因であるということは議員も仰せのとおりでございます。
経常収支比率の中でも、平成二十一年度決算で申し上げますと、人件費が一九・八%、公債費が二三・四%ということで、経常収支比率の中の構成がそのようになっております関係上、ここをどうしても整理していかないといけないということで、公債費につきましては、投資的経費の裏返しとして発生していくものでございますので、これは、いろいろと要求されている社会資本の整備、そして経済の状況とちゃんと均衡を図りながら、この減にも努めなくてはなりません。
人件費につきましては、先ほど市長のお話にもありましたけれども、私どもが目指すところは、適正な人員をやっていくためにはということで、合併の効果を最大限に利用して人件費を削減するということで、今回、行財政改革大綱であります市政創造計画の中でも、この五年間で七十名超の人員を削減していくと。
これについては、議員もちょっとお触れいただきましたけれども、退職者と採用者のバランスをとりながら削減を図りたいということで、その中では、合併によって不要となった部署を縮小するとともに、民間への業務委託、いろいろなことを踏まえながらやらせていただきたいということで、これにつきましては昨年も実施しておりますし、今後もその点については十分私ども目標を達成できるようにやっていきたいと思います。
それによって、合併時、そしてその後市政創造計画の中でも試算しておりますけれども、私どもが目標としている人数の削減を可能にすることによって日南市の財政運営も均衡が保てると。ただし、均衡は保てますけれども、財政構造となりますとまだまだ改善の余地は残るというのは認識いたしているところでございます。
四十二番(中島欽也議員) 消防長も来られてから間もないんですが、油津地区と飫肥地区を今後どのような形で、消防署も消防団も、その地域住民もどのような体制でおやりになるのか。それと、設置される消火栓は、どのような数で消火栓に設置された消防に類する器具を置くんですが、それをどのような形で今後進めていかれるのか。
村田豊年消防長 消防団の体制についてという御質問でございますが、まず、消防団については、現在、油津が二下部の定員六十五名で、ここはもう定員数に達しております。
それから、飫肥につきましては、百二十二名の定員で五下部ありますが、二人減という状況でございます。
この部の編成につきましては、飫肥については現在のままで進みたいという団長の意向もございますが、日南市全体を一回見直したいという意向がございますので、この部の見直しについては、特に油津が現在の二下部でいいのかどうか。一下部を平均いたしますと三十三名ぐらいですので、飫肥が二十四名ということで、十四名多いという計算にはなりますが、管理区域、警戒区域を含めましたときにどうかということを含めて、今、団長が見直しの意向で進んでおります。
それから、消火栓ボックス、格納箱でございますが、議員が以前、平成二十一年に御質問いただいたときには、九十八カ所という答弁を差し上げておりますが、その後、地域の方々と御協議を進めたときに、九十二カ所という確定した数字を出しております。飫肥が四十三カ所、油津が四十九カ所ということで、これについては今年度中に設置することで現在準備をいたしております。
この格納箱に収容いたします品物でございますが、筒先、ホース、スタンドパイプ、これは消火栓が地下式でございますので、地下の上に道路上に立ち上げるためのパイプを入れます。そこからホースを出しますが、二股で出せるような中継器、それから消火栓をあける開閉ハンドル、その五点をセットで収納することにいたしております。
冒頭で、ほとんど年寄りで、筒先を持てるかということでしたが、御承知のように高齢化率が本市では三一%、三人に一人が高齢者ということになるわけでございますが、私どもが昼間地域にいろいろな調査に出かけてみますと、異常に高齢化率を感じる地域もございます。しかし、元気な方に御協力をいただきながら、今後、自主防災組織の充実に努めてまいるということも申し上げておりますので、とにもかくにも日南市全体、特に飫肥・油津地区については、今回消防出張所が廃止になるわけでございますので、自主防災組織の方には御協力をいただきたいということで考えております。
それで、定期的な訓練を行っていくわけでございますが、まず飫肥地区につきましては、文化財防火デーが一月二十六日でございますので、一月二十六日の防火デーとあわせた訓練をまず第一回目をやろうと。ここには既に消火栓が設置してございますので、その消火栓を使っていろいろな訓練をやりたいと。その訓練の内容につきましては、もちろん格納箱の取り扱いや内容説明を含めまして、発水訓練、消火器・救急法の指導をあわせてやりたいと。
講話の中では特にこれが重要になるわけでございますが、情報の収集訓練とあわせて、これを伝達してもらわないと、消防本部のほうで司令室で電話を受けるわけですが、一例を申し上げますと、交通事故が発生しましたので救急車をお願いします。司令室のほうから、けが人があるんですか、ないんですかと聞いてみますと、わかりませんというような情報も多々あります。そして、火が燃えています。消防車をお願いします。どのくらいの火ですかとよく聞いてみますと、ほんのぼやで終わるようなものをびっくりされて電話されるというような事例がございますので、特に高齢者になると、慌てて電話をされるという例も多々ございますので、こういう講話等も重視しながら、各地域に出向いてまいりたいということで今本部のほうで考えております。
とにもかくにも火事を出さないことが一番肝心なことでございますが、出したとしても、ぼやで終わらせる。それをいち早く知らせるために、議員仰せのように住宅火災警報器も必要ではないかということで、あわせた訓練、講習会をやっていきたいと考えております。
四十二番(中島欽也議員) 高齢社会になって、三一%の高齢化率とおっしゃいますので、逃げる人と消火に行くという人と仕分けはできないでしょうが、春夏秋冬四季ぐらいに分けて、あなたは大丈夫だから行けとか、あなたは逃げろとかいうようなことでちゃんとしておかないと、戸惑いを起こすんではないかと思いますが、それはいいです。
時間もなくなりましたが、いろいろと申し上げました。昨日、オラレにつきましては、教育委員会もしくはその他のいろいろなことから、我々が気がつかなかったところの一つの問題点もあったろうかと思います。
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*延会議長発議
坂田武人副議長 この際、お諮りいたします。
本日の会議は、議事の都合によりこの程度にとどめ延会にしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
坂田武人副議長 異議なしと認めます。
よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。
─────────────── ○ ───────────────
*諸報告
坂田武人副議長 明日は、本日に引き続き市政に対する一般質問を行います。
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*延 会
坂田武人副議長 本日は、これをもって延会いたします。
=延会 午後三時五十四分=
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